こんなお困りはありませんか?

  • 今まで使っていた業務用無線機が手に入らなくなった

   様々なシステムが、スマホやIP無線で置き換えられてきています。
   既存方式の無線機が手に入らなくなってきてはいませんか?

   「音声通話だけでいいからランニングコストを掛けたくない・・・
   「老朽化で無線機の入替えを考えているけど、
                   メーカーに代替機が無い・・・

  • 無線機の台数が多くて事務所が無線機だらけに

   指令所で複数グループの無線を開いているけど、受信機が沢山必要で
   置き場に困っている・・・なんてことはありませんか?

これらのお困り事は新潟通信機のソフトウェア無線(SDR)技術でお手伝いできます

ソフトウェア無線(Software Defined Radio)とは

ところで、ソフトウェア無線とは何でしょうか?

ソフトウェア無線(SDR:Software Defined Radio)とは、無線通信システムの機能をハードウェア変更なしで、ソフトウェアあるいはプログラマブルなハードウェアを使用して、様々な方式に対応できる無線通信システムやその通信技術を指します。

従来では通常、単一の無線通信方式を受信できるように無線機が作られますが、ソフトウェア無線を利用する事により受信方式に幅が出来る為、用途の範囲を広げることが出来ます。一般的にソフトウェア無線機はA/D変換とD/A変換を実装したRFフロントエンド部分と、PCもしくはDSP/FPGAなど、再構成可能なハードウェアからなるベースバンド信号処理部で構成されます。

従来の無線機は、特定の無線通信方式を実現するために設計され、専用の部品や回路構成になっています。 例えば、下図【従来型無線機の受信回路構成例】の受信機で、周波数も帯域幅も異なる電波を受信したい場合、赤枠内の部品は、ほぼすべてを交換する必要があります。同じ機能の部品でも利用する周波数帯が変わると部品を交換する必要があります。また形状から違っていることがあるので、別の受信機を新たに作り直すことになってしまいます。

【従来型無線機の受信回路構成例】

これに対して、ソフトウェア無線では、専用の部品でアナログ信号処理していた部分をデジタル化し、信号処理に置き換えることで実現する回路構成となっています。アナログ受信機の例でいえば、周波数と帯域幅の変更は、信号処理のパラメータを少し変えるだけで実現できるようになります。専用部品ではなく信号処理で実現するので、部品特性の影響を受ける部分が少なくなります。結果として個体差が少なく、安定性が高まります

【ソフトウェア無線のハードウェア構成の例】

このように、アナログ回路で構成されていた大部分がソフトウェアに置き換わるので、無線機自体の小型化にも有効な技術とも言えます。

ソフトウェア無線技術の採用例

新潟通信機ではソフトウェア無線の技術を採用した製品開発を行っています。

  • 自営無線式バスロケーションシステム向け8波同時受信装置
  • 特定小電力無線の空きチャネル探索

■自営無線式バスロケーションシステム向け8波同時受信装置

従来装置ではアンテナ4本、分配器2個、受信機8台、データ処理装置2台という構成でしたが、SDR化することで、分配することなく8波を同時にダイバーシティ受信し、情報を処理できる装置として集約させました。(実質、16波同時受信!)

写真では白いアナログ基板8基(バスロケーションシステム送受信基板)を左の無線機1台分に集約しています!

従来の受信装置と比べて大幅なスペース削減を達成し、受信機の感度も向上する事に成功しました。

SDR技術採用のバスロケーションシステムはこちら

■特定小電力無線の空きチャネル探索

特定小電力無線は、自身で送受信するチャネルを選択して使います。混信を防ぐため、他者が送信中のチャネルは使えません。こういったときは、別のチャネルに切り替えて使うか、空くのを待つしかありません。空いているチャネルが分かっていれば、効率よく使えるのでは?と考えて、SDR技術を用いて20波同時受信・常時監視の制御装置を開発しました。

この装置と、特定小電力無線機を組み合わせて四輪教習無線設備CT-500に採用しました。

20チャネルの電波を同時に受信させておくことができるので、空きチャネルをスキャンする必要がなくなりました。 また、空きチャネルが分かっているので、送信時には自動的にチャネルを選択させることができ、ユーザーがチャネルを意識せず使うことができるようになるという効果も得られました。

SDR技術採用の四輪教習無線設備CT-500はこちら

新旧無線技術の融合!SDRも新潟通信機へ

デジタル技術とアナログ技術を融合させたソフトウェア無線。

そんなソフトウェア無線ですが、性能を高めるには、アナログ回路である高周波回路部分の技術が欠かせません。

当社が長年積み上げてきた無線機開発の経験が生かされるところです! 今後も新たな可能性を模索し、より良く、より新しい、無線システムをご提供していきます。